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【視力を上げたい・でも不安】ICL(眼内コンタクトレンズ)は近眼の救世主?【眼科看護師が現場からありのままを伝えます】

2021-05-17

コンタクトレンズもメガネもめんどくさいし、レーシックは不安だし何かいい方法ない?

そういう方に、朗報です!

現役眼科看護師として ”ICL” と ”レーシック” を現場からお伝えしていきます。

ICL(眼内コンタクトレンズ)とは何か?

今、指原莉乃さんや、ダレノガレ明美さんなどの有名人が「ICLの手術しました♪」と

数々の声を目にする時代が来ました。そもそもICLってなんだ?と思う方がほとんどです。

眼内コンタクトレンズと謳っていることもあり、目の中にレンズを入れて、眼鏡やソフトコンタクトレンズが

不要になり、日常生活が快適に送れるという画期的な手術となっています。

え?それって安全なの?という声も聞こえてきそうですし、それらの疑問については後ほど紹介します。

つまりICLって何?

ICL(眼内コンタクトレンズ)とは目の中にコンタクトレンズを入れる手術、とイメージしてください。

メガネやコンタクトレンズの管理がめんどくさい方や、ドライアイや仕事上つけられない方に特に需要の高く、もはや近眼の救世主のような存在となっているのです。

また、20〜50歳くらいと年齢の幅が決まっており、成熟した視力であり、老眼や白内障、が始まる前が良いとされています。

痛みもなく、気軽に手術できることが大きな話題となっていることでしょう。

ホリエモンと眼科医の対談(ICL眼内コンタクトレンズについて)

ホリエモンとの対談ではICLやレーシックのことをYoutubeでお伝えしています。

動画時間 8:26

ICL(眼内コンタクトレンズ)の歴史

ICL(Implantable Contact Lens)(通称:眼内コンタクトレンズ)は、1980年代に開発されました。

(レーシック(LASIK:laser in situ keratomileusis)は1990年に登場)

国内では1997年に初めて導入し、2002年の臨床治験を経て2010年に厚生労働省の承認をうけました。

ICLのメリット・デメリット

メリット

メリット1長期に渡って、近視の戻りが少ない

近視治療でもっともポピュラーな治療であるレーシックには近視の戻りというリスクがあります。

近視の戻りとは、術後数年すると視力が以前の状態に戻ってしまうことを言います。

レーシックを受ける前の元々の視力が悪い方や角膜を削る量の多さによって、近視の戻りが発生する可能性が高くなります。


ICL(眼内コンタクトレンズ)は素の視力に関係なく近視の戻りが少ないという報告があがっています。術後何年経っても、治療直後と同じ見え方が維持されます。

【最長9年の等価球面度数の安定性】

安定性

●術後早期から屈折が安定し、且つ術後長期に渡り安定した屈折値が報告されています

【裸眼視力術後5年間の変化】

安全性

96%の症例において術前矯正遠方視力よりも良好な裸眼遠方視力が得られたと報告されています

近視戻りとは?
ICLとレーシックを比較すると

レーシックには、近視の戻りというデメリットがあります。

近視の戻りとは、術後数年経過すると視力が以前の状態に戻ってしまう状態のことをいいます。

レーシック治療を受ける前のもともとの視力が悪い人や角膜を削る量の多さによって近視の戻りが発生する可能性が高くなります。

一方、ICL(眼内コンタクトレンズ)は元の視力に関係なく、近視の戻りが少ないです。術後何年経っても、治療直後と同じ見え方が維持できます。

軽度/中度近視の方
-6D未満
重度近視の方
-6D以上
レーシック4〜5%施術後
視力低下します
7〜8%施術後
視力低下します
ICL施術後
視力低下しません
施術後
視力低下しません

※軽度・中度・重度近視の目安は,ご使用のコンタクトレンズ等を参照してください

メリット2 レーシック不適応な強度近視の方でも対応可能です

日本眼科学会のガイドラインでは、強度近視(-10D以上)のレーシック治療は禁止されています。

ICL(眼内コンタクトレンズ)は強度近視の方も対応可能です。

対象視力範囲が広い

軽度/中度近視の方
-10D未満
重度近視の方
-10D以上
レーシック×
ICL

角膜が薄くても施術可能

削った後の角膜の厚さ
400μm未満
削った後の角膜の厚さ
400μm以上
レーシック×
ICL
メリット3 角膜を削らないから見え方の質が高い

ICL(眼内コンタクトレンズ)は角膜を削ることなく、眼内のレンズで近視を矯正します。

したがって、メガネやコンタクトレンズで矯正することのできない角膜の歪みが増えることがなく安心です。

さらにハイビジョンのようにクリアで鮮やかな見え方、立体感を実感でき見え方の質を向上させます。

レンズは交換する必要がないため長期にわたって安定した視力を維持できます。

また、レンズを交換したり取り出すことで、視力の調整や元の状態に戻すことも可能です。

メリット4 角膜を削らないから術後のリスクが少ない

~術後の違和感、 光のちらつき、 ドライアイを感じることも少ない~

レーシック手術では通常、角膜を28mm切るのに対し、ICLはわずか3mmしか切りません。

そのため、角膜の知覚神経を傷つけることがほとんどありません。

術後の違和感やドライアイの可能性もレーシックに比べ非常に少なく、負担も少ない治療法となっています。

メリット5 将来、目の病気になっても治療の選択肢が狭まることはない

レーシックは角膜を削って視力矯正を行いますがICLは角膜を削らずに視力を回復させる治療法です。

一度角膜を削ると元の状態に戻すことはできませんが、ICLはレンズを取り出すことができます。

万が一何らかの問題が起きても元の状態に戻すことができるため非常にリスクが少ない手術といえます。
将来、白内障など目の病気になった場合もレンズを取り出せますので治療の選択肢が狭まることはありません。

メリット6 紫外線を90%以上カットします

ICL(眼内コンタクトレンズ)はHEMAとコラーゲンの共重合体素材『コラマー(Collamer)』から作られています。『コラマー』は含有するコラーゲンにより、マイナス荷電をおびておりタンパク質などの粒子が沈着せず、非常に生体適合性の良い素材です。『コラマー』の素材表面には光の反射を防ぐノングレア特性があり、光の反射を生じにくく、紫外線を90%以上カットする特性も備えています。

メリット7 お手入れの必要はありません

レンズは交換する必要がないため長期にわたって安定した視力を維持できます。

デメリット

デメリット1

ICLは検査結果に基づき一人ひとりオーダーレンズを用いるため度数により時間がかかることがあります

国内にレンズ在庫がない場合、1ヶ月~3か月かかる場合がありますので、ICLをご検討の方は早めに適応検査を受けることをおすすめいたします。

デメリット2

自由診療のため、経済的負担が大きくなります

ICL、レーシックは自由診療のため、全額自己負担になりますが医療費控除を利用できる場合があります。

詳しくは個人でご加入の保険会社にお問い合わせください。

  • 手術後はずっとお手入れ不要。必要な定期検査を受けることで、眼の中に入れたレンズ自体は洗う必要性はなく、日々のメンテナンスは不要です。眼の中が汚れたり、ゴロゴロすることもありません。

  • 眼内コンタクトレンズはレーシックと異なり角膜を削りません。一度削った角膜は元の厚さには戻りません。

  • 幅広いレンズバリエーション強度の近視や遠視に対応したレンズがあります。強度の乱視にも対応したレンズパワー(6D)があります。レーシックの治療範囲外の度数にも対応します。

  • 切開創は3mmと小さいため、ドライアイの原因にはなりません。ドライアイの原因のひとつは、角膜の表面にある三叉神経を傷つけることです。(元々ドライアイの人は症状が改善することはありません)

  • 約20分の日帰り手術(両眼)です。縫合や抜糸がなく、傷口は自然治癒します。

  • 不具合が生じた時には、レンズを取り出すことができます。

  • ICLは認定を受けた術者が行います。術者はICL認定講習を受講し、認定医インストラクター医師の立会いのもとで手術を行い、ICL認定を取得しています。

メリットデメリット
お手入れ不要費用がレーザーと比較し高い
角膜削らないレーシック:片眼10~20万円
レンズ抜去可能 I C L : 片眼20~45万円
ドライアイになりにくい2倍くらい差がでる

レーシックとの比較した利点や欠点

レーシック眼内コンタクトレンズ挿入術(ICL)
方法レーザーを使って角膜にフラップ
(角膜をふたのようパカっと一部切り取った)を作成し
その下の部分をレーザーを照射して削り、視力矯正
眼の中に眼内コンタクトレンズを固定する手術
利点・広く普及しており、認知度が高い
・比較的費用が安い
・フラップトラブルがない
・ドライアイが起きにくい
・強度近視でも見え方良好
・近視のリバウンドがない
・固定レンズ取り出し可能
欠点・フラップトラブルが起こる可能性
・ドライアイになりやすい
・近視のリバウンドが起こる可能性
・不可逆的な手術で角膜を元に戻すことができない
・白内障になったとき正確な手術が受けれない可能性
・夜間に視力が低下
・費用が高い
・術後の一時的な高眼圧の可能性が0ではない

眼科医が言及! ICLはやるべき?・やらないべき?

有名眼科医師:平松類先生のICLに対する思いが動画で発言されています。

動画時間 13:55

ICLは短時間手術!? 〜所要時間と流れについて〜

点眼麻酔で痛みはほぼありません。強いていえば眼を強く押されるような感じです。

片目、約10分程度(基本的には両眼同日手術なので20分)の日帰り手術です。

手術前に瞳孔を開く目薬をつけるので、手術直後ある程度見えますがぼやけています。数時間休むとだいぶ見えてきますが、当日は70%くらいの見え方で、手術当日に裸眼で帰れます。一日経つと、90~100%くらいの見え方になり、散歩やデスクワークが可能です。

基本的に傷口は3mm程で縫合することなく、自然治癒します。

手術後は目のゴロゴロ感で痛み※感じ方には個人差があります。

手術方法

瞳孔を拡大させ、点眼麻酔をして、角膜の縁を約3ミリ切開します。

切開した部分からレンズを目の中に入れます。

レンズを虹彩と水晶体の間に固定します。

瞳孔を縮瞳させ手術は終了です。

(横から見るとこんな感じ)

ICLの手術映像(※苦手な方はご注意下さい)

有名眼科医師:佐藤香先生のICLの手術映像も含めてわかりやすく説明しています。

動画時間 6:01

適応検査

はじめに適応検査を行い、眼内コンタクトレンズ(ICL)治療が行える眼かどうかを判断いたします。

手術適応があれば、術前検査の日程調整に移ります。

術前検査

ICLの度数や大きさを決定するための検査を行います。

検査は瞳孔(どうこう)を開いて行いますので、診察終了後、3~4時間は見えにくくなります。
(※その間、車の運転は難しくなります。)

合計3回の検査が終了した後、手術で使用するICLをメーカーに注文します。
ICLが当院に届くまでに、約3~8週間かかります。

また、手術を受けるのに必要な採血検査を受けていただきます

ハードコンタクトレンズを装用中の方は術前検査および手術の3週間以上前から装用を中止していただきます。ソフトコンタクトレンズは2週間以上前から中止していただきます。

手術当日手術時間は30分程度です。

術後はリカバリー室でしばらく安静の後、診察を受けてから帰宅(入院不要)

院内でしばらくお休み頂いた後、目の状態を検査し、問題がなければ帰宅いただきます。

術後は医師の指示に従って点眼薬、内服薬をご利用ください。

術後定期検診

手術後は翌日、3日後、1週間後、2週間後、1か月後、3か月後、6か月後、1年後に定期検診を行います。
(※クリニックや経過に応じて多少変わります。)

手術後の主な症状

  • 見え方について視力の変動:術後1週間ほどは、炎症などで視力が変動することがあります。

ハロー・グレア、光の輪:夜間や暗い中で光を見た時に、眩しくを感じる場合があります。通常は徐々に気にならなくなりますがこの症状が残る場合はご相談ください。

一般的な症状(帰宅~翌日)異物感、充血、かすみ:傷口が治癒し、炎症が治まることで、時間とともに自然に改善します。

手術後の生活面の注意点

手術後一定の期間、日常生活の以下のような注意が必要です。詳しくは各施設の医師指示に従ってください。

  • 洗髪・洗顔
  • シャワー・入浴
  • 化粧・アイメイク
  • 飲酒・タバコ
  • 運転
  • 運動
  • プール

術後定期検査

術後の定期検査

  • 翌日
  • 1週間後
  • 1ヵ月後
  • 3ヵ月後
  • 6ヵ月後
  • 1年後

術後の定期検査は、状態によって増える場合がございます。(※病院によって異なります)

眼内コンタクトレンズ(ICL)治療費用

術前(適応)検査 5,000〜8,000円 
手術(両眼) 300,000〜800,000円 各施設・乱視矯正や特殊レンズ術前後込などにより変動
手術(片眼) 150,000〜400,000円 各施設・乱視矯正や特殊レンズ術前後込などにより変動
大体の相場を見るとこの辺りに収まります。

ICL体験談(ダレノガレ明美さん:患者視点)

有名芸能人:ダレノガレ明美さんの体験を含めて直接的な思いを赤裸々に語っています。

(なぜクリスマスに受けたかは謎ですが・・・。)

動画時間 11:16

よくある質問

  • レンズはどんな素材でできていますか?

レンズの素材は、コラマーという特殊な合材で無色透明な紫外線をカットする効果を持っており、ソフト
コンタクトレンズのように水分の含んだ柔らかな素材でできています。これまでプロスポーツ選手の方にもご愛用いただいていますが、目をぶつけても目の中でレンズが破損することはありません。

  • 年齢制限はありますか?

基本的には21歳~50歳くらいまでが適応ですが、老視対策を考慮した度数合わせで良好な場合は50歳~55歳くらいまで適応となる場合があります。

  • 術後どのくらいで視力は安定しますか?

通常翌日には回復しますが、まれに完全に安定するまで1週間かかることがあります。

  • レンズの中央に穴?

見え方に影響を及ぼさない0.36mmの貫通孔がレンズの中央にあいています。これによって眼の中の水流の循環が維持され、眼内の状態を健全に保つことができます。当研究会世話人の清水と五十嵐等が北里大学で開発しました。

  • 費用は公的医療保険の対象ですか?

公的医療保険の対象ではありません。民間保険の給付条件によって対象となる場合がありますので、ご加入の保険会社に「有水晶体眼内レンズ挿入手術」が対象かどうかをお問い合わせください。

  • どのくらいの視力まで手術できますか?

0.01の視力の人も手術できます。詳細は医師にお尋ねください。

  • 術後の不具合や合併症がおきることはありますか?

ハロー・グレア:時に夜間の光がにじんで見えたり、まぶしく感じます。ほとんどの方が数か月で解消します。レンズの回転:乱視用のレンズで稀に起こります。稀に視力が完全に安定するまでに約1週間かかります。

起こりうる合併症については、患者様それぞれに医師より詳しく説明します。

  • 治療を受ける制限はありますか?

目の形や病気、全身疾患などによって治療の対象とならない場合があります。事前に詳しい検査を行い、目の形、状態、生活習慣などを総合的に検討して治療が可能かを専門の医師が診断を致します。また正確な検査のためにコンタクトレンズ(特にハードレンズ)は一定の期間装用を中止していただく必要があります。妊娠中、授乳中は視力が不安定になることがあり近視矯正手術はできません。

  • 眼内コンタクトレンズを入れていることは他人に気が付かれますか?

虹彩の後ろに挿入するので、外からは見えません。

  • 老眼も治りますか?

40歳頃から加齢に伴う調節力の衰えにより「手元が見にくい」と言った老眼の症状が出始めます。

老眼は遠近のピントを合わせる能力が衰える症状です。

眼内コンタクトレンズ治療は近視や乱視など屈折の矯正を行いますが、老眼の治療ではありません。

老眼により手元が見にくい場合は近用眼鏡(老眼鏡)等を適宜使用して下さい。

ICL適応外の方はどうするの?

ICLやレーシックは若い方で目の形に異常がないことや近視の度数が強すぎないか、ということがなければ

コンタクトレンズや眼鏡がどうしても生活で不便という方にとてもおすすめの内容です。

しかし、年齢が中年層になってくると、老眼や白内障が強く現れてくることでしょう。

逆に考えると、年齢が高齢であると、白内障手術手術も視野に入れることができます。

と言うのも、ICL手術は近視の方が遠くを見たいために入れるレンズであるため、近くを見る力が弱くなります。そのため、白内障手術の多焦点レンズを選択して遠くも近くも見えるという選択肢は今後の生活や手術回数減少(眼の負担を減らす)という意味でより良いものとなっていると考えられます。

選択肢が多いということは確かに悩みの種になりますが、一般の病院ではまず選べません。

これからの医療は自身で納得して選択するという面がより強く出てくるので、正しい医療情報を踏まえた上で選択していきましょう。

過去の投稿に白内障手術や多焦点レンズのことについて多々述べているので参考にしてみてください♪

関連のある過去投稿一覧

https://sunwaka.com/iol
https://sunwaka.com/pea-iol
https://sunwaka.com/cataract_q_and_a
https://sunwaka.com/2week-softcontactlens

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すんはどんな人?

明るく元気にふるまうキャラで、人間関係を大事にする存在。現役の眼科手術看護師とし目の情報発信中。本業しつつインスタグラムのコンサル・運用代行をしております。人と人を繋ぐ一面もあり、ビジネスマッチングもしています。お問合せからご相談ください。

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