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すんなりわかる白内障Q&A

2020-10-05

[chat face=”sun.png” name=”すん” align=”left” border=”gray” bg=”gray” style=”maru” ] 今回は白内障についてよく聞かれる内容を実体験と医療根拠に基づいて説明していきます。 [/chat]

すんなりわかる白内障Q&A

白内障手術を受ける方へ
〜知っておきたい白内障術後のケア 手術後の見え方と眼内レンズ〜

Q1すぐに良く見えますか

これ一番聞かれます。
両極です。手術当日から、良く見えるようになる人もい、1週間以上かけて徐々に安定していく方もいます。
大体は1ヶ月かけて視力が安定してきます。
視力の回復は、目の状態によって大きく異なります。角膜や網膜の状態などさまざまな要因で回復の速さは異なってきます。

※何もなければ基本、見えますよーと説明してしまうこともありますが。。

Q2眼内レンズの選び方

手術で挿入した眼内レンズは、若い人の水晶体のように厚くなったり薄くなったりできる、ピントを調節する力がありません。
そのため見る物の距離に合わせて、メガネを上手に使う必要があります。
手術を受ける前に、術後の見え方について医師とよく話し合うことが大切です。

基本的には!
メガネをかけずに遠くが見えるようにしたい人には、ピントを「遠く-5m」に合わせた眼内レンズが適しています。
この場合、手元を見るときに近用メガネ(老眼鏡)が必要です。

Q3洗顔・洗髪・入浴はどのようにすればよいですか?

手術後の感染症を防ぐため、術後1週間の洗顔・洗髪は控えてください。かたく絞ったタオルで拭くのは当日から構いません。1週間経過し、洗顔の許可がでたら、眼球を強く圧迫しないよう注意して行ってください。
洗髪は、洗顔と同じく術後1週間から可能ですが、最初はシャンプーなどが目に入らないようにしましょう。
顔に水がかからないようにシャワーを浴びるのは差し支えありませんが、浴槽につかるのは、1週間は避けたほうがよいでしょう。

Q4お化粧・ひげそりはいつからできますか?

お化粧は、手術後1週間は、控えめにしてください。
アイメイクは1か月程度避けてください。
毛染め・パーマは、約1か月後からできます。
電気カミソリは、手術の翌日からOKです。

Q5飲酒・タバコはかまいませんか?

食事についての制限はありませんが、お酒は炎症を悪化させる恐れがあるため、
手術後の約1週間は控えてください。休肝日と思ってくださいね笑

タバコの煙は目に刺激となりますので、お酒と同様に1週間は控えることが望ましいです。
そもそもタバコは百害あって一利なしです。この際やめてしまうのもありです。

Q6仕事・運動はいつからできますか?

仕事の内容にもよりますが、デスクワークなど室内の仕事なら、適度な休憩を挟めば、手術の翌日から可能です。
極端に重いものを持つ重労働については、最低1週間は控えた方が無難です。

日常の家事や散歩程度の運動は、手術の翌日より可能です。ただし、汗には皮膚の細菌が含まれているため、
汗をかくような運動は、術後1週間は、控えてください。

ゴルフなどの通常のスポーツは、1か月後より可能ですが、水泳は汚染されたプールの水が直接に触れる可能性があるため、
1か月は控えた方が無難です。水泳時には必ずゴーグルを使用してください。

砂ぼこりなどで目が汚れる可能性がある競技や、目を打撲する可能性がある競技は、1か月は控えてください。

手術後の仕事や運動は、主治医に相談してから行いましょう。

Q7メガネはいつ作ればよいのでしょうか?

手術前に使用していたメガネは、多くの方は合わなくなります。
各自異なりますが、裸眼視力が安定するのは、術後1~2か月後です。
その間にメガネの度数も少し変化するため、手術直後に良く見えたメガネの度数では、
2~3か月後には合わなくなってしまい、あまり良く見えなくなることがあります。
そのため、1か月はメガネを作るのを待った方が無難です。

メガネなしでは日常生活・社会生活に困る場合、作り変えることを納得した上で、
術後早めに適切なメガネを一旦作成し、
1か月後に微調整した新しい度数のメガネを作り直していただくとよいでしょう。

Q8旅行・運転はいつから可能ですか?

近くへの短期間の旅行であれば術後1週間より可能ですが、遠距離旅行(特に海外旅行)などは、
1か月ぐらいの間は避けたほうが無難でしょう。温泉や大衆浴場の利用も1か月は避けましょう。

予定がある場合は、医師と相談して、手術日の調整をしてもらうようにするとよいでしょう。

運転は、見え方が安定してくる、術後1週間程度で可能な場合がほとんどです。
それまではあまり無理はせずに、見え方が安定して、目の状態に慣れてから始めましょう。

Q9術後の合併症は、何に気をつければよいですか?

1)細菌性眼内炎

術後早期の合併症として細菌性眼内炎に注意が必要です。非常に稀ですが(頻度は2,000~5,000人に1人)、最も重篤な合併症です

手術の直後は何も問題なく、鮮明に見えるようになっていたのに、術後3~7日頃に急に見にくくなり、強い痛みやひどい充血が生じた場合には、この合併症の可能性があります。
放置すると失明する危険があります。早期に治療を開始する必要がありますので、すぐに手術を受けた医療機関を受診してください。
感染予防として術後ゴーグル・紐付き眼帯の使用を勧めています。
ゴーグルは柔らかく、耳にかける部分をゴムバンドに交換ができるので、就寝中の目の保護にも役立ちます。
術後1週間程度使用するとよいでしょう。

2)後発白内障

術後しばらくしてから、また白内障になったように感じます

白内障の手術後、数か月~数年して、「まぶしくなる」「目が霞む」といった症状があります。
また白内障になったのではないかと感じることがあります。
これは、「後発白内障」と言われるもので、手術の時に残しておいた水晶体のふくろ(後嚢)が濁ってくるために起こります。
後発白内障はレーザーを使って濁りを取ることができます。視力はすぐに回復します。入院の必要もありません。

Q10いつ手術を受けたらいいの?

白内障は薬では治りません。進行した白内障を治療する方法は、手術しかありません。では、いつ手術を受けたらよいのでしょうか。
白内障は手遅れになる病気ではないので、急いで手術を受ける必要はありません。視力がいくつまで低下したから手術を受けなければいけない、ということもありません。
ご本人が生活上、不便を感じるようになったときが、手術を受ける時期になります。
これは、お一人お一人の生活パターンによって異なってきます。
細かいものを見ることが多い方や、車を運転する機会が多い方は、早めに手術を受けられるとよいでしょう。
逆に、部屋の中で過ごすことが多く、あまり細かい字などを読んだりすることがない方は、手術を急ぐ必要はありません。
検査したときの視力結果が良くても、実は屋外ではまぶしくて見づらいとか、ものがだぶってしまい生活に支障がある、といったこともあります。たとえ視力が良くても何らかの不自由を感じておられるのなら、眼科で相談してください。

水晶体は網膜にピントを合わせる役割を持っていますので、手術で水晶体を取り除いてしまうと、そのままではピントが合わなくなってしまいます。昔は、手術の後に分厚いメガネやコンタクトレンズを使うことによって、ピントを合わせていました。しかし、分厚いメガネやコンタクトレンズは不便なので、最近はその代わりに眼内レンズが使われています。
白内障手術では、水晶体の中身だけを取り除き、周りのカプセル状の膜(水晶体嚢のうといいます)を残します。このカプセルの中に眼内レンズを入れて、固定します。

Q11眼内レンズに寿命はあるのですか?

あと100年以上生きるなら考えるべき内容です。
というのも、
眼内レンズはいつまでもつのですか、と聞かれることが時にありますが、よほどのことがない限り、いったん目の中に入れた眼内レンズを取り出したり入れ換えたりすることはありません。
先天白内障の小さいお子さんに手術をするときにも、眼内レンズは適応として認められています。眼内レンズの寿命は人間の寿命より長いと考えられています。
眼内レンズを取り出すのは、度数が合わなかったとき、見え方がどうしても合わないとき、眼内レンズの位置がズレてしまったときなどですが、こういったケースは非常に稀です。

素材として、硬いものと柔らかいものの2種類があります。硬いものはPMMA と呼ばれるアクリル樹脂で、柔らかいものにはアクリル系とシリコーン系の2 種類があります。
現在最もよく使われているのは、柔らかいアクリル系の素材からできた眼内レンズです。眼内レンズの直径は6mm ですが、柔らかい素材であるために折り畳んで目の中に挿入することができるので、1.8 ~ 2.8mm の傷口で手術を行うことができます。傷口が小さい方が、目に対して優しい手術になります。

Q12焦点眼内レンズと多焦点眼内レンズの違いって?

近年、いろいろな種類の眼内レンズが利用可能になりました。単焦点眼内レンズに加えて、多焦点眼内レンズ、乱視矯正眼内レンズなどです。
どの種類のレンズを選ぶか、そして単焦点眼内レンズならどこにピントを合わせるのか、多焦点眼内レンズの場合は近距離のピントがどこに合うようにレンズを選ぶのか、患者さんご自分で決めて頂かなくてはいけません。
そのためには、眼内レンズの種類とそれぞれの特徴について良く知って頂く必要があります。

白内障手術と眼内レンズの選択についての理解を深めて頂ければ幸いです。

眼内レンズは機能の面から、単焦点眼内レンズと多焦点眼内レンズに大きく分かれます。
若いときの人間の目は、水晶体の厚さや形を変化させることによって、遠くから近くまでピントを合わせることができます。
老眼になると、ピントを合わせる能力が衰えてきて、ピントを合わせづらくなり、最終的には一つの距離にしかピントが合わなくなります。
眼内レンズは、若い目の水晶体のように、目の中で厚さや形を変えることができません。
ですので、白内障手術で水晶体を単焦点眼内レンズに取り替えると、老眼の状態と同じように、一つの距離にしかピントが合わなくなります。

それにたいして、多焦点眼内レンズは形状を工夫することにより、二つの距離(遠くと近く)にピントが合うようになっています。
単焦点眼内レンズの手術は保険診療で行うことができますが、多焦点眼内レンズの手術は保険診療でカバーされません。後ほど詳しく説明します。

【単焦点】
テレビ
遠くが見える パソコン、スマホなど中間〜近くはメガネが必要

【2焦点】
テレビ・スマホ
遠・近 2点が見える パソコンの中間距離がみえにくい

【3焦点】
テレビ・パソコン・スマホ
遠・中・近 全てが見える

1)単焦点眼内レンズ

単焦点 = 一ヶ所しかピントが合わない
一つの距離にピントを合わせる眼内レンズです。ピントを合わせたい距離を予め決めておき、手術を行います。
ピントを合わせた距離以外のところは、メガネでピントを調整します。

●遠くをメガネ無しで見たい場合は、遠くの距離にピントの合う度数の眼内レンズを選び、手術をします。手元は裸眼では見えませんので、術後に老眼鏡を作って、近方にピントを合わせるようにします。

●近くをメガネ無しで見たい場合は、手元にピントの合う度数の眼内レンズを選び、手術をします。遠くは裸眼では見えませんので、術後にメガネ(近視のメガネと同じです)を作って、遠方にピントを合わせるようにします。

近くを見たいといっても、スマートフォンとコンピュータでは距離が違いますし、また患者さんによっては楽譜をハッキリ見たいとか、料理の時の手元をしっかり見たいというような方もおられます。手術前に、ご自身の希望をお伝え下さい。それに応じて眼内レンズの度数を調整します。

また、遠くをハッキリ見たいといっても、車の運転と、3m 先のテレビでは距離が違ってきます。やはりご自分の希望を手術前に決め、主治医にお伝え頂くことが大事です。
ただし、片眼だけ手術をするのか、両眼手術をするのかで、度数合わせが変わってくることがあります。片眼手術の場合は、手術をしない方の眼とのバランスが重要だからです。主治医の先生とよくご相談下さい。

2)多焦点眼内レンズ

多焦点眼内レンズでは、外から目に入ってきた光を遠方と近方に振り分けることによって、二つの距離にピントが合うようになっています。

●遠方というのは、5m より遠くのことです。

●近方にはいくつかの種類があり、ピントの位置が30cm、40cm、50cm、70cm から選ぶことができます。どの距離を見ることが多いか、ご本人の希望や生活のパターンを考えて決めて下さい。例えば、スマートフォンなどの細かい字を見たければ30cm や40cm の距離を選びます。ただし、その場合は、1mや2m の中間距離が見づらくなります。逆に、コンピュータや少し離れたものを見ることが多ければ、50cm や70cm を選ぶと良いでしょう。

多焦点眼内レンズは、白内障手術後にあまりメガネを使いたくない方、メガネを掛けたり外したりしたくない方に向いています。ただし、手術後に全員がメガネを必要としなくなるわけではなく、約9 割の方がメガネ無しで生活されています。
このレンズには欠点もあります。単焦点眼内レンズが一箇所に焦点を合わせているのに対して、多焦点眼内レンズは二箇所に光を振り分けますので、見え方のシャープさが少し劣ります。とくに、暗いところでくっきり感がやや落ちます。また、暗い場所でライトを見ると、光の輪やまぶしさを感じることもあります。夜間の車の運転には注意が必要です。一般に、多焦点眼内レンズの見え方に慣れるまでに、手術後、しばらく時間がかかるといわれています。

3)乱視矯正眼内レンズ

乱視を矯正する機能を持ったレンズで、トーリック眼内レンズといいます。単焦点のトーリック眼内レンズと、多焦点のトーリック眼内レンズがあります。
トーリック眼内レンズで乱視を矯正することによって、手術後の裸眼視力が良くなります。
このレンズは健康保険でカバーされますので、通常の白内障手術の費用で手術を受けることができます。ただし、もともと乱視の無い方には必要の無いレンズです。トーリック眼内レンズの適応になるかどうかは、主治医の先生が判断されますので、患者さんはあまり気にする必要はありません。

白内障手術は濁った水晶体を取り除くことによって、曇っていた見え方を改善します。それに加えて、眼内レンズの種類や度数をきちんと選択することにより、元々あった近視を軽くしたり、ずっと悩んでいた乱視を治したりすることができます。つまり、白内障手術は「新しい目を手に入れるチャンス」ということができます。
メガネやコンタクトレンズと異なって、眼内レンズはいったん目の中に入れてしまえば簡単に取り替えることはできません。手術の前に目の状態をきちんと調べて、ご自分のライフスタイルにあった眼内レンズを選択して下さい。

[chat face=”waka.png” name=”わか” align=”right” border=”green” bg=”green” style=”maru”]ほぇ〜…こんなにも質問項目あって目が回るよ〜 [/chat]

[chat face=”sun.niko.png” name=”すん” align=”left” border=”gray” bg=”gray” style=”maru” ] 自分がきになる所を確認して少しでも不安を減らし自主的な考えを持ってくだされば、それだけで幸いです♩個人的にも相談は受けていますので気兼ねなくご連絡くださいね♫ [/chat]

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よくある質問

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明るく元気にふるまうキャラで、人間関係を大事にする存在。現役の眼科手術看護師とし目の情報発信中。本業しつつインスタグラムのコンサル・運用代行をしております。人と人を繋ぐ一面もあり、ビジネスマッチングもしています。お問合せからご相談ください。

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