カテゴリー: 医療
すんなりわかるカルテ
[chat face=”waka.wa.png” name=”わか” align=”right” border=”green” bg=”green” style=”maru”] ん?n.d.e? Td? こんなの教えてもらっていないんですけれども・・・[/chat]
[chat face=”sun.oko.png” name=”すん” align=”left” border=”gray” bg=”gray” style=”maru” ] カルテ記載ルールも昔ながらだと読めないよね。略語がまだまだ使われていて医療事故に繋がることもあるから注意が必要だよ! [/chat]
すんなりわかるカルテ
処方カルテの読み方
般】トラネキサム酸錠200mg 3錠 分3 毎食後 5日分
と処方箋のように記載してくれれば良いのですが
手書きカルテや電子カルテは略号使用して記載されることが一般的と考えられます。
カルテ内の略語
ドイツ語圏の影響を受けていて、英語中心となった現代でも略号等でドイツ語が出てきます。
(カルテもドイツ語。英語ではカードです)
一番よく目にするのは
食後を表すnde
nach dem essen の略で、
「nach dem(の後で)essen(食べる)」
vde(食前)
vor dem essen の略で、
「vor dem(の前で)essen(食べる)」
zde(食間)
zwischen dem essen の略で、
「zwischen dem(の間で)essen(食べる)」
寝る前は vds
vor dem schlafen
「vor dem (の前で) schlafen(寝る)」
覚え方がありまして、文字が開いている向きをみて、
v : 上だから前
z : 横だから間
n : 下だから後
M : morgen : 朝
T : tag : 昼
A : abend : 夕
◯ TD:「Gebe ○ tage Dosen」で「 ○日分投与せよ」
略して「○日分」
くらいまでを覚えておけば、内服薬の用法はほぼ網羅できるんじゃないでしょうか。
処方カルテを読み取る時だけでなく、問い合わせ内容などの記載にも役に立ちます。
例えば
アセトアミノフェン(100) 2T 2× MA nde 14TD
であれば
アセトアミノフェン100mg を 朝・夕食後 各1錠 14日分 処方 ということとなります。
また、眼科の処方カルテに書いてある R・L・B の意味ですが
R : right 右眼
L : left 左眼
B : both 両方 = 両眼 です
カルテ内の読み方
〇〇ーmg 3T3x さんじょう さんかけ
〇〇ーmg 分3 ぶんさん
どちらも 1日量を3回に分けて という意味です
〇〇ーmg 朝夕
1日量を朝・夕に分けて
〇〇ーmg 1-0-1-0
1-0-1-0というのは
朝 1錠 – 昼 0錠 – 夕 1錠 – 寝前 0錠 という意味になります
ちなみに
毎食後2錠ずつ服用なら
2-2-2-0となります
食前を意味するv.d.E.(vor dem Essen)、
食間を意味するz.d.E.(zwichen dem Essen)(食後2時間後目安)
食後を意味するn.d.E.(nach dem Essen)カルテや処方箋に入力する際に使われる。
その他おまけ
Rp(処方)
薬を処方する。
使用例: 「Rp: ●●(薬の名称) 2T2×7Td」「Rp: do」
Rpとは英語の「Repeat=繰り返し」ではなく、「Recipe=処方」という意味です。
もともとは、ラテン語の「recipio=受け取る」の命令語「recipe」という言葉に、
医師から薬剤師に向けての「薬を処方せよ」という意味が派生したとか。
さらにそこから手順書などの意味が派生し、それが料理の「レシピ」という言葉の語源になったようです。
調剤も料理も「薬や調味料を混ぜていく」というイメージでは似ているような気もします。
使用例の「2T2×7Td」というのは錠剤(T=英語の「Tablet」)を1日で2錠、
2回に分けて内服する分を7日分(Td=ドイツ語の「Tage dosen」)という意味です。
2錠が1回分なのではなく、1日量です。TとTdでこんなに違う。英語とドイツ語混ぜないでいただきたいですね。
「do」は「繰り返し」、
つまり前回と同じ処方をするという意味なのですが
英語の「do」ではなくラテン語の「ditto=コピーする」の略語なのです。
今度はラテン語。。
s/oとは、「~の疑い」を意味するSuspect Ofの略語である。
カルテ記入などの際に使われる。
例えば、「s/o 川崎病」は「川崎病の疑い」という意味になります。