カテゴリー: 医療
コロナによる一般社会と医療現場のギャップ
新型コロナウイルス(COVID-19)が
まだ猛威を奮っていますね。
緊急事態宣言は解除されつつありますが
まだまだ予断は許されないことでしょう。
さて、皆さんの実生活において
身近に新型コロナに罹患した方は
いらっしゃいましたか?
恐らく、大多数の方は関わりがなかったでしょう。
というのも、医療現場でも同じことが言えます。
不特定多数の風邪様症状の方が
出入りする・接触機会が多い場所は
それ相応のリスクがあると考えられます。
これに関しては
医療現場・一般社会関わらず同じことがいえますね。
ただ、救急外来や風邪様症状専門に
診察するところは、かなり特異性があります。
それだけ感染に対してハイリスクな場所であることを
理解した上で活動しないと容易に感染するということです。
もちろん感染症対策として
個人防護具といったマスクを筆頭に
フェイスゴーグル・ガウン・手袋など
物資が潤沢にあること
正しく使用できること
高度な技術と医療資源の活用が求められます
今回、一般社会と医療現場と対比して話し始めたのは
①どちらも見えない敵と闘うという点
②どこまで対策をすればいいかという点
これにたどり着きます。
前職場は院内感染で閉鎖している部門があるくらいだと聞いていますし
友人の病院では三次救急の最前線でコロナ罹患者を診ているということを耳にしています。
そう、病院は高度な技術・個人防護具があってこそ対応できますし
ある程度感染せずに済みます。
ただ、一般社会はどうでしょうか
この技術も個人防護具も基本的にはありません。
そしてなにをしていいのか
線引きが難しい点もあります。
そこで皆さまに求められることが
“接触機会の減少”
いわゆる自粛だったのです。
手洗いうがいマスクはもちろん
行動変容が求められる時代となりました。
なるべくわかりやすく、
三密をしない
というキャンペーンをもとに
飲食店での対面式撤廃・間隔をあけての食事や
人が集まりやすい時間帯を分散する様に制限をかけたりなど
手探りの状態で少しずつ変わってきました。
対して医療現場はどうでしょう。
スタンダードプリコーション(標準予防策:手洗いうがい・個人防護具の正しい着用)を前提にし
来るもの拒まず、ひたすら診療・処置を繰り返すものです。
PCR検査ができる病院では
感染対策の医療資源にも変化はしてきているみたいですが
根本的に一般的な病院がするスタンダードプリコーションに相違はありません。
だからこそ、感染症疑いで来院する膨大な患者数に医療現場は大きく疲弊をもたらしました。
私の現場では特にコロナ疑いが来院される機会が最も少ないので
ほとんどテレビや情報の上での内容しか感じられませんでした。
以上が事実であり一般社会と医療現場の2方向から見た内容でしたが
やはり一般社会から医療現場は氷山の一角しか見えません。
身近にコロナ疑いがいないなら自粛も不要なのでは?
と懐疑心が強くなるのも道理です。
それは一般社会における医療現場の正しい情報が伝わりにくいところに問題があるからです。
先述したとおり、
“接触機会の減少”
今回の感染経路は接触によるものが大多数なので
そこをたたくのは理にかなっています。
しかし、やはり皆さんの協力の上での行動制限なので
強制力のないお願いは現状厳しいと考えます。
最後になりますが、
この記事を読まれた方に
伝えたいことがあります。
恐らく世界情勢からふまえても
まだまだ新型コロナウイルスの名がTVから消えることは先の話になります。
だからこそ、これを機会に
手洗いうがいの徹底や
生活様式の変容は柔軟に受け入れて
ストレスを溜めずに非日常を日常に近づけられるようにしてください。
少しでも情報に左右されずに
安心した生活が送れるよう
情報提供していきたいかぎりです。